クエン酸効果による美容や健康効果の高い梅シロップ。6月になると梅の実の販売が始まりますが、家庭で自家製梅シロップや梅酒を作る方も多いのではないでしょうか?
梅シロップ作りには“青梅”と“完熟梅”、どちらが向いているか知っていますか?それぞれで作る梅シロップの特徴をまとめてみました。
目次
梅シロップは青梅・完熟梅どっち?違いは?
梅には、未完熟で緑色をした青梅、完熟して黄色〜オレンジ色になった完熟梅があります。購入時は青梅の状態でも、熟すスピードが速いので数日経つと徐々に色づき、完熟すると芳醇な甘い香りが漂います。
「梅シロップを作る時には、青梅と完熟梅どっちを使うのが良いの?」と悩む方もいるのではないでしょうか?
梅シロップには青梅を使うのはオススメとされていますが、青梅のシロップ・完熟梅のシロップそれぞれ特徴が異なります。その違いについて解説します。
青梅で作る梅シロップ
青梅で作る梅シロップの特徴はコチラです。一般的に『梅シロップ=青梅』として作られることが多いですが、メリットとデメリットを見てみましょう。
青梅は完熟梅と比べてエキスが多く含まれているので、より多いシロップを取ることができます。酸味が強く、爽やかな味わいも特徴です。
アクが含まれていて“苦味・えぐみ・渋み”の原因となるため、下処理の段階で水にさらすアク抜きをする必要があるのが一手間です。
完熟梅で作る梅シロップ
もちろん完熟梅を使っても梅シロップを作ることができます!筆者も去年は完熟梅で梅酒作りをしましたが、美味しく仕上がりました♩完熟梅で作るシロップの特徴はコチラです。
完熟梅を使った梅シロップは、青梅で作るのと比べて味わいがまろやかで酸味控えめとなります。甘い芳醇な香りがするのも特徴です。
梅は熟すにつれてアクが抜けていくため、完熟梅を使用する場合はアク抜きいらずなのが良いところです。
しかし、熟れているので漬けている最中に梅の実や容器にカビが生えたり、発酵して泡が出るなどのデメリットもあります。
梅シロップにカビが生えてしまっても、対処法があるので飲むことができます◎ 梅シロップにカビが生えた時の対処法はコチラです▼
- カビた梅の実を取り出して捨てる
- シロップと梅を鍋に入れ、沸騰するまで加熱する
- シロップと梅を容器に戻して完了!
カビてしまった梅シロップも、煮沸させることで問題なく飲むことができます。容器の壁やフチなどにカビが付いていた場合は、煮沸している間に容器も熱湯消毒しましょう。
梅は冷凍する?しない?
さて、梅シロップを作るにあたり「梅を冷凍するかしないか」、どちらがいいのでしょうか?梅を冷凍するタイミングは、洗ってアク抜き(青梅の場合)をした後です。
冷凍梅を使うメリット
冷凍梅を梅シロップに使うメリットは、このようなメリットがあります。
冷凍すると梅の細胞組織が壊れるため、より多くのエキスを抽出することができます。また、梅は数日経つと色が変わりどんどんと追熟していくので、購入してすぐに梅シロップを作る時間がない時は、冷凍しておくことで追熟にストップをかけることができます。
梅仕事をするまで冷凍しておけば好きなタイミングで作れるので、個人的に冷凍梅はとてもオススメです!
梅の冷凍はジップロックで
梅を冷凍する方法は、ジップロックに入れます。梅を洗い水分を拭き取ったら、適量をジップロックに入れてそのまま冷凍庫へ!梅に水分が残っていると傷みやすくなるので、キッチンペーパーなどでよく拭き取りましょう。
霜がついてもOK!
梅を冷凍すると実の周りに霜が付くことがありますが、あまり気にする必要はありません!たくさん付いている場合は手で払い落とし、少量であればそのままシロップ作りをしてもOKです。
できるだけ霜を付けないためには、ジップロックに入れる梅の量を少なくすると良いですよ。
梅シロップ作りにお酢は必要?
梅シロップ作りにお酢を入れる方法もありますが、それはなぜなのでしょうか?
お酢にはこのような作用があるのですが、お酢を入れなくても梅シロップは美味しく作ることができます!味を引き締めたい場合ですが、未完熟の青梅を使用すれば酸味が効いた爽やかな味に仕上がります。
お酢を入れることでクエン酸量がアップするので、健康や美容のために入れたい!という方は試してみてください。
梅シロップの作り方・コツ
最後に、梅シロップの作り方をご紹介します。梅には完熟前で緑色をした青梅と、完熟して黄色〜オレンジ色みがかった完熟梅がありますが、「どっちで作るのがいいの?」と思いませんか?梅シロップに向いているのは青梅と言われています。
ちなみに、完熟梅で作ると酸味控えめで優しい味わいになります。完熟梅は漬けている間に実が傷んでカビが生えやすくなるという特徴もあります。
さて、それでは青梅と完熟梅お好きな方で梅シロップを作ってみましょう!下処理のコツはコチラです。
梅の下処理でおいしく!
梅シロップを作る時は、まず梅の下処理・下ごしらえをします。
- 冷水で洗い1〜2時間水に浸けてアク抜きをする
- ペーパーや布などで水気をしっかりと拭き取る
- ヘタを爪楊枝や竹串で取り除く
- フォークで梅に何箇所か穴を開ける
- 梅を冷凍庫に入れて一度凍らせる
実は梅にはアクがあり、そのまま使うと”苦味・渋味・えぐみ”の原因となります。アクは青梅に多く含まれ、完熟するにつれ消えていくので完熟梅を使用する場合アク抜きは必要ありません。
アク抜きが終わったらヘタを取り除きます。ヘタ付きのままシロップにすると、こちらもえぐみの原因となるので全て取り除きましょう。爪楊枝や竹串を使うと簡単に取ることができます。
また、梅に水気が残っていると漬けている間にカビなどのトラブルとなるので、キッチンペーパーや布などでしっかり水分を拭き取るようにしましょう。梅に穴を開けるのは、梅エキスをより多く抽出するためです。
梅は冷凍しなくても作ることできますが、冷凍することで梅の細胞組織が壊れるため、より多くの梅エキスを抽出することができますよ!梅は数日で熟れて色づいてくるので、購入後すぐに梅仕事ができない時にもオススメです。
容器の下処理でカビさせない!
梅の下処理・下ごしらえができたら次は容器の準備です。容器の殺菌消毒はカビ予防になります。
梅シロップは保存中に容器の中がカビてしまうことも少なくありません。使う前に殺菌消毒することでカビを防ぐことができるので、必ず行いましょう。
プラスチック製の容器は熱湯により変形してしまうので、アルコールスプレーを使って殺菌します。
作り方の手順
梅と容器の下処理が終わったら、いざ梅シロップを作ります!他に必要な材料は梅と同じ量の氷砂糖で、梅の旬である5月下旬〜6月になるとスーパーにも並びます。梅シロップの作り方はコチラです。
梅シロップ作りのコツは、梅と氷砂糖が同じ量で層になるよう容器に入れていくことです。一番上は、梅ではなく氷砂糖で終わるようにしましょう。
飲み頃はいつ?梅はいつ取り出す?
ここまでの作業が完了したら後は待つのみ!飲み頃は10日〜2週間後となります。10日も立つと梅からエキスが出てしわしわになってくるので、梅を容器から取り出します。
梅には常在菌として酵母がいるため、10日以上保存容器に入れておくと発酵して小さな泡が出たり、梅の実にカビが生えることがあります。
「カビが生えた梅シロップは飲めるの?」と思うかもしれませんが問題ありません◎ カビが生えた梅を見つけたら取り出し、梅シロップを飲む前に1度鍋に入れて沸騰させると良いでしょう。
まとめ
- 青梅で作るシロップは、酸味が強く爽やかでキリっとした味わいに
- 完熟梅で作るシロップは、まろやかで芳醇な香りに
- 冷凍梅を使用することで、より多くの梅エキスを抽出することができる
梅シロップは青梅でも完熟梅でもどちらでも作ることができるので、自分好みの梅で梅仕事を楽しんでみてください♩